平成19年を終えるにあたって

2007年 12月 20日
作者: 代表 高山和子

早いもので、今年もあと数日で幕を閉じようとしている。 この一年を振り返ってみると 本当に怒涛のように過ぎ去った年であった。 自民党の歴史的惨敗に始まり、安倍首相の退陣、各種大手食品会社の偽造問題、そして相次ぐ 政治とカネの疑惑の続出。 「消えた年金」への国民の怒りはどこ吹く風か、政治界では不祥事が後を絶たない。 そして、世界的にはこれまで以上に地球温暖化による環境議論が白熱した。 この一年の世相を一番良く反映した流行語大賞に選ばれた宮崎県の東国原知事の「どげんかせんといかん」という発言は、社会に閉塞感の漂う中、希望を持って明るく生きられる社会にとの想いを的確に代弁し 皆の琴線に触れるものだ。

毎日の生活において、色々なことに好奇心と感動をもち物事に接する心を磨いてゆくことが、自分の世界を拡げることになり、英語の実力をつけることにつながる

英語の学習においても究極の上達の鍵はこの「どげんかせんといかん」という想いの延長線にあると想う。 勿論 英語の文法やそれを使う技術や発音を学ぶのは大切である。 しかし、それ以上に大切なのは、英語で何を伝えるかであると思う。 英語は もはや英語圏の人々だけの言葉ではなく、世界で国際語として地位を占めている。国連総長は韓国人の潘基文氏であったり、私の加わっているトーストマスターズクラブの今年の世界チャンピオンはインド人のスピーカーであったりと、世界では英語を媒体として色々な国の人が大活躍している。 どちらも母国語独特の訛りがあるが、そんなことは発言の内容の素晴らしさと説得力の前には問題にもならない。 BBC放送では色々なお国訛りで各国の人が自信を持って発言している。 日本人はあまりに技術面だけにとらわれ、間違いを恐れるあまり発言を躊躇する人が多いが、要は内容である。 自分の言いたいことを一生懸命に伝えようとすると、相手は耳を傾けてくれるものだ。 そのためには日頃から、色々な事柄にアンテナを張っておき、自分の興味のある話題の引き出しを一つ一つ増や平成19年を終えるにあたって していくことである。面白そうな英語の新聞記事を読む、バイリンガルのニュースを聞くなどして、英語を追うというよりも内容を汲み取ることに集中する。 そして、使えそうな単語や表現が出てきたらそれをノートにメモして今度は自分が使ってみる。話す機会がない人は、メモした表現を利用して、自分の文章を書いてみると良い。 それを毎日少しずつでも組み入れていくうちに、知らず知らずのうちに英語力がついていることであろう。 毎日の生活において、色々なことに好奇心と感動をもち、現状を「どげんかせんといかん」という積極的な関心を持って物事に接する心を磨いてゆくことが、自分の世界を拡げることになり、英語の実力をつけることにつながる。 このお正月休みには 是非 知識の引き出しを増やす時間をもうけたいものだ。

アバター画像

代表 高山和子 について

岡山県 津山市出身。英語講師。米国ドレーク大学大学院修士課程修了。帰国後、英語教育に携わり、'90年津山市にライト外語スクールを開校、本物の実力を身につけさせる指導に定評がある。国際ロータリー財団奨学生、英検1級、TOEIC 990点、国連特A級。 フル・プロファイル