「ほとんど」は “almost” それとも “mostly”?

2001年 12月 03日
作者: 代表 高山和子

日本人がよく間違える単語の中に "almost"と"mostly"がある。 これは どちらも副詞で「たいてい、ほとんど、大部分」という意味であるが、その使い方が違うので、日本語を直訳して同じ様に使っていると、まったく意味が通じないことになるので、注意しよう。 "almost"は 「ほとんど、もう少しのところである状態に達していない」と言う意味で、実際には その状態には至っていない。 だから "I almost drowned." というと、「すんでのところで、おぼれるところだった。」という意味になる。 "Mostly"は 「大部分は、ほとんどすべて(for the most part)」という意味で、"almost"が「その状態に近いが、そうでは無い」のに対して、"mostly"は「その 大半がそうである」と 視点が違う。 だから "I mostly drowned."とすると「大抵は 溺れていた。」となり まったく意味が通じない。 しかし、"The work is almost done."(仕事は もう少しで終わりそうだ。) という文は、"The work is mostly done."(仕事はほとんど終わった。)も言える。 また "almost all"と使うと、"mostly"と同じ意味になる。 "Those present were almost all (mostly) women."(出席者はほとんど女性だった。)の文では"almost all"でも"mostly"でもどちらでもよい。


下記の例文を参考に それぞれの使い方をみてみよう。
Those present were almost all (mostly) students.
出席していたのは大部分学生だっ た。
Most of those present were students.
It’s almost time to go to bed.
もうそろそろ寝るじかんだ。
I almost had an accident.
もう少しで 事故しそうだった。
She was almost late for school.
彼女は もう少しで遅刻するところだった。
She was mostly late for school.
彼女は たいていは 遅刻していた。
He enjoys whiskey sometimes, but he mostly drinks beer.
彼は 時々ウイスキーを飲むが、たいていは ビールを飲む。
He is busy working lately, mostly on computers.
彼は 最近 たいていコンピューターの仕事で忙しい。

ここで、"almost always(ほとんどいつも)” と "almost never(ほとんどーない)” も覚えておこう。

He was almost always late for his appointments.
彼は ほとんどいつも約束に遅れた。
He almost never spends money on his clothes.
彼は ほとんど 服にお金をかけない。
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代表 高山和子 について

岡山県 津山市出身。英語講師。米国ドレーク大学大学院修士課程修了。帰国後、英語教育に携わり、'90年津山市にライト外語スクールを開校、本物の実力を身につけさせる指導に定評がある。国際ロータリー財団奨学生、英検1級、TOEIC 990点、国連特A級。 フル・プロファイル