「読み」は英語上達に必須

2002年 6月 01日
作者: 代表 高山和子

英語の書き物を読むという一見受け身的な学習法が なぜ直接にスピーキングの上達につながるのか、いぶかしがられる方も多いのではないだろうか。 しかし 私は 自らの 英語との関わりの中で、将来的に英語を駆使できる能力を身に付けたいと願っている皆さんであるなら、「読む」という地道な行動無くして英語力の更なる向上 は目指せないと考えている。 「インプットなしで、アウトプットなし」である。 このインプットの部分を 増やす為にも 「読み」は 欠かせない学習方法である。 そして インプットの量に合わせてアウトプット、すなわち スピーキング、ライティング力が備わってくるのだ。

インターネット等の普及で、益々 世界が身近なものとなり 情報収集の手段として英語を利用する機会が増えつつある昨今、もっと 「読む」という行動が見直されてもよいのではないだろうか。 私は 現在 英字新聞と 日本語の新聞を購読しているが、英字新聞には日本語の新聞には掲載されていない莫大な量の世界各国の記事が掲載されている。 異文化要素を比較する面白い記事も多々あり、知的好奇心をそそられる。 また 英語が読めると、翻訳本が出版されるのを待つ必要も無く、原作で読めるので物語りの内容ももっと臨場感あふれるものと感じられる。 英語はこの様に世界をお茶の間に運んでくれるのだ。 勿論 一足飛びにこのレベルに達せるわけではなく、毎日 少しずつでも読むという事を習慣づけることから始めなくてはいけない。 初級・中級レベルの学習者で、時事に興味がある方は、一週間に一度出される “ASAHI WEEKLY”の購読をお勧めする。 また 物語に興味がある方は 学習者用に易しく書き下ろされた書物をまずは 手始めに読破してみる事だ。

ここで 少し「読む 」方法について 述べさせて頂こう。 皆さんは 高校の学習の延長で「読む」というと 分からない単語を片っ端から 辞書で調べて訳していかないと 理解できないと思われていないだろうか。 この学習も勿論大切だが、これだけでは 英語力に要求される 想像力が培われないばかりか、物語をこの方法で読むと 楽しさが半減するのだ。 私の場合は、内容によって「精読」と「速読」とに分けている。 英字新聞やタイム紙は、大切な記事や社説のみ精読で、あとは 速読である。 精読では 自分の知らない時事英語などに出くわした場合にはそれを辞書で確認し、簡単にメモをとっておく。 また 速読は 小説等の読み物に使い、知らない単語が出てきた場合でも その前後関係からその意味を推測し、辞書を使う事無く読み進めていくので、机にすわって学習の姿勢をとるといった堅苦しさがまったく無く、一冊の小説を読 むのにも 辞書を必要としない。 「精読」では 辞書を使い深い理解をする、また 「速読」では 辞書なしで想像力を駆使して前後関係から 意味を汲み取るという めりはりを学習の中に組み入れることが 、皆さんの英語力のレベルアップに必ずや 結びつく事は間違いなしだ。

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代表 高山和子 について

岡山県 津山市出身。英語講師。米国ドレーク大学大学院修士課程修了。帰国後、英語教育に携わり、'90年津山市にライト外語スクールを開校、本物の実力を身につけさせる指導に定評がある。国際ロータリー財団奨学生、英検1級、TOEIC 990点、国連特A級。 フル・プロファイル