早期英語教育に期待されるもの

2005年 12月 14日
作者: 代表 高山和子

早いもので、今年も残すところあとわずかとなってしまいました。 こちらの山下教室に移転し、こうして無事一年を迎えることができましたのも、数ある英語学校の中から縁あって当校を選んできてくださっている生徒さん、また日頃からご支援を頂いている皆様のお蔭であると本当に心から感謝しています。 私にとって英語とは、自分だけの狭い世界を打破し世界に目を向けることを可能にしてくれ、自らを向上させる、もはや日常生活で必要不可欠な道具となっています。 私から英語を取り上げたら、人生はきっと無味乾燥したものになってしまうでしょう。 この素晴らしい道具としての英語を皆さんに指導させていただけるのは、私にとってこの上ない喜びです。

子供クラスでは、一人ひとりのお子さんの中に英語の能力の着実な種蒔きをし、基礎を築き上げることを目標としています
さて、この一年を振り返ると 特に小学生の生徒さんの割合が増加したのに気が付きます。 これはこれからの子供さんが育っていく環境の中で、英語能力の必要性の認識が高まったことを如実に反映しています。 この皆さんの期待にお応えするよう子供クラスでは、一人ひとりのお子さんの中に英語の能力の着実な種蒔きをし、基礎を築き上げることを目標としています。 21世紀を担う今の子供さん達が活躍する時代には、自分の専門分野の他に道具としての英語を駆使することが期待されます。 しかし英語を自分のものとし、抵抗を感じることなく読めたり、書けたり、話したり、聞けたりする能力を養うためには何年もの膨大な学習時間と労力が必要とされるのです。 それは英語学習者としての私自身が一番良く知っています。 私の大学時代は英語が巷に氾濫していなかったので、ラジオからかすかに流れる極東放送の英語に感激と共に耳を傾けていたものです。 そんな手探り状態で英語を求めた時代から今日に至るまで常に英語と関わってきたわけですが、今なお、どこまで行っても英語習得に到達点は無いと感じています。 これからの情報社会では英語を通じて様々な情報をいち早く吸収することが要求されます。 それだけの実力を身に付けるためにも早期の英語教育が重要となるのです。

ais038wi2005girlstudying当校では、この時代に即した英語力育成の土台作りのために、子供さんにも「読む、書く、聴く、話す」という四技能を使ったレッスンを行っています。 英会話学校なのに読み、書きも導入するのかと不信に思われる親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、この四技能を網羅した学習抜きにして英語は効果的に習得できないばかりか、進歩はあまり期待できません。 ゲーム等を通じて楽しく英語を学ぶ学習法を売りにしている学校がほとんどですが、「お遊び英語」では何年やってもアルファベットも書けないというのが実状ではないでしょうか。 私は、耳から入った英語を目で確かめ、口に出して読み、それを文章のパターンとして覚え、今度は自分でそれを使って発言してみるという地道な訓練を体系だって行うことが子供の英語習得には欠かせないと確信しています。 耳から入った英語だけで習得することは、毎日英語に触れている英語圏に住んでいる子供さんであれば達成できるにせよ、24時間英語の話されていない日本に住んでいて 週1・2回英語を学ぶだけの子供さんにとっては不可能なことなのです。 そして大人ばかりでなく子供さんの英語の上達のために、特に「読み」の練習が大切です。 文章がある程度読めるようになると、簡単な本であれば、周囲の手助けなしに一人でどんどん読み進めていくことができます。 それは、文章のパターン、単語、英語のリズムを身につけることが出来る最適の学習法なのです。この観点から当校では来年度からこの「読み」の学習にも力を入れ、「読書カード」を小学生の生徒さんに導入しますので、おうちの方も気をつけてカードに目を通していただきたいと思います。 そしてご要望のある生徒さんには小学校卒業までに英検4級・3級を取得していただけるようご指導していきます。

現在 県北の小学校でも英語の授業が導入されていますが、それも総合学習の一環としての「お遊び英語」なのか、はっきりとしたカリキュラムが用意されるのか、その内容はとても曖昧なもので一貫性に欠けている状態です。 土曜日の授業が無くなった上に、これだけの内容を習得するという確固とした一貫したカリキュラムが無いまま「お遊び英語」に貴重な授業時間を割くというのは如何なものかと懸念しています。 一時しのぎの学習ではなく、しっかりとした内容のある英語学習をカリキュラムに沿って 小学生にふさわしい導入の仕方で授業に組み入れ、また小学校・中学校と一貫した学習内容を考える時期にきているのです。 そうでなければ、日本は英語能力の不足から国際社会と足並みをそろえる事は出来ないと思います。 日本の英語教育には、まだまだ改善されなければならない点が多々あるのが現状です。 この現状を踏まえて県北の英語教育に貢献すべく益々早期英語教育の分野にも力を注いでいくつもりですので、これからも宜しくお願いいたします。

アバター画像

代表 高山和子 について

岡山県 津山市出身。英語講師。米国ドレーク大学大学院修士課程修了。帰国後、英語教育に携わり、'90年津山市にライト外語スクールを開校、本物の実力を身につけさせる指導に定評がある。国際ロータリー財団奨学生、英検1級、TOEIC 990点、国連特A級。 フル・プロファイル