Face

2000年 8月 31日
作者: 代表 高山和子

私が アメリカで学生だった頃、あるクラスメートが "You are wearing a long face. What’s up?" と言ってきた。 私は 自分の顔が比較的 丸顔であると知っていたので、なんだこの人は "a long face" なんておかしな事を言う人だなと思い、"What do you mean? Can’t you see I have a round Oriental face?" と答えたのを覚えている。

後で 説明してもらったのだが、"a long face" とは 文字通りの「長い顔」ではなく、「悲しそうな顔」という意味だったのだ。 なるほど、その人は「悲しそうな顔をしているけど、どうしたんだ。」と尋ねてくれていたのだ。 それに対して、私は「どういう意味? 私は 丸顔の東洋系の顔だって事わかんない?」とは まったく会話が通じていない。 悲しくなると顔は小さくまとまる様なイメージを持っていたのだが、どうやら英語では 悲しくなると顔は長くなるらしい。 この面白い発見に ホームシックも吹き飛んでしまったのだった。

日本語でも 「面目がたたない。」「顔に泥をぬる。」「顔がきく。」等、顔に関する言い回しは多々ある。 英語でも これに似通った表現があり、日常的に使われるので、ここでは 比較的 頻度の高いと思われる表現を 幾つか紹介してみよう。


例文
He is a well-known face around here.
彼は この辺りでは 良く知られた人物だ。
She is not just a pretty face.
彼女は 見かけより能力がある。―単に奇麗なだけではないという意味から
It’s about time we had a face-to-face talk.
面と向かって話をしてもいい頃だ。
Let’s face it. There is nothing we can do about it.
正直なところ、それに関しては何も出来ないね。
We should face up to the problem more seriously.
もっと真剣に その問題に立ち向かうべきです。
He tried to keep a straight face, but couldn’t.
真顔でいようとしたが、出来なかった。
He saved face by carrying out his responsibilities.
責任を遂行することで、面目を保った。 - 反対は “lose face”(めんつを失う)
I bought the car at face value.
額面価格で その車を買った。
Stop wearing a long face. Put on a happy face.
悲しい顔をするのはやめて、楽しい顔をしてごらん。
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代表 高山和子 について

岡山県 津山市出身。英語講師。米国ドレーク大学大学院修士課程修了。帰国後、英語教育に携わり、'90年津山市にライト外語スクールを開校、本物の実力を身につけさせる指導に定評がある。国際ロータリー財団奨学生、英検1級、TOEIC 990点、国連特A級。 フル・プロファイル